ダイレクトメールの反響率を上げるための戦略と効果測定について

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「ダイレクトメールを発送しているけど、なかなか戦術が立てられない…」や「発送後の効果測定の方法がイマイチわからない…」という方も多いのではないでしょうか?

ダイレクトメール(以下DM)の戦略と効果測定、この2つをしっかりと行うことはDMからの売上に大きく関わってきます。

そこで、今回はDMの戦略の立て方と効果測定の方法についてご紹介します。

ダイレクトメール〈戦略編〉

まずDMの戦略についてですが、皆さんはDMを発送する時に下記のようなことを意識して送付していますか?

  • DMを発送する的確なタイミング(時期)はいつか?
  • ターゲットにあったデザインのDMになっているか?
  • 他のマーケティング施策と組み合わせたほうがさらに効果は出るか?

DMの戦略を考える際に意識したい内容の一部となりますが、きちんと戦略を立てることは反響率が高くなるだけでなく、売上の増加が期待できます。一方で、しっかりと戦略を立てずに発送していると、売上の増加が期待できないだけでなく、ムダなコストを使ってしまう可能性が高くなります。

そこで今回は、下記の項目に沿って戦略を立てる際のポイントについてご紹介します。

  • 戦略の概要を立てる
  • ターゲットを決め、発送するリストを決める
  • オファー内容を考える
  • クリエイティブなデザインを考える

戦略の概要を立てる

まずは、戦略の概要を立てることが重要です。特に、まずは「どの時期に」「どのターゲットに」「どんなことを目標として」「どんな効果を狙う」を考えましょう。

これら4つのポイントが明確になっていないと、下記のようなことが起きてしまう可能性があります。

どの時期に 適切なプロモーションの時期を逃していた
どのターゲットに ターゲットを意思したデザインにDMがなっていない
どんなことを目標として 目標がなかったので、明確な費用対効果は計算できない
どんな効果を狙う 来店を促進したいのにWEBサイトへのアクセスだけが増えた

DM自体の効果が薄くなるだけでなく、後ほどご紹介する効果測定もできなくなってしまうため、適切なプロモーションだったのかの分析もきちんとできなくなってしまいます。

そのため、まずは戦略の概要をきちんと立てましょう。

年間の戦略スケジュールを立てることも重要

特に年間のDM施策のスケジュールを作成することが重要です。なぜなら、反響率には発送するタイミング(時期)が大きく関わってくるためです。

例えば、一般的に1月・4月・9月は消費傾向が高くなると言われており、この時期に合わせて発送すると、高い反響率が期待できます。また、B to Cであれば、ボーナス時期を考慮して、5月中旬以降と11月前半に届くよう発送することも有効な可能性もあります。一方で、B to Bであれば見込み顧客の決算時期を考慮して、発送することも有効です。

自社の繁忙期を意識して発送することも重要ですが、「高い反響率が期待できる時期はいつなのか?」も意識しましょう。

ターゲットカテゴリーごとの戦略スケジュールを立てることも重要

年間スケジュールを立てることも重要ですが、潜在顧客や見込み顧客、優良顧客などターゲットの状況に合わせた個別の戦略スケジュールを組むことも重要です。

例えば、健康食品会社で一度サンプル商品を購入してくれた方に、年間の施策スケジュールに合わせて発送より、下記のようにフォローDMを送った方が商品を購入しれくれる可能性が高くなります。

そのため、年間スケジュールを立てるだけでなく、潜在顧客や見込み顧客、優良顧客などに合わせた個別の戦略スケジュールも立てるようにしましょう。

ターゲットを決め、発送するリストを決める

戦略の概要を立てる際に合わせて重要になるのが、ターゲットを明確化して発送するリストを決定することです。

ターゲットを明確にする

ターゲットを決める際にただ年齢や性別、送付する都道府県などざっくりとしたターゲット情報を決めることは危険です。なぜならターゲット情報は、DM自体のデザインや訴求する内容に大きく関係してくるためです。

例えば、新築販売のDMを発送しようとして下記のようなターゲット像を絞ったとしましょう。

年齢 30代後半
性別
送付する都道府県 東京都

この情報を基に実際にDMのデザインを作成していくと下記のような課題にぶつかるはずです。

  • ターゲットが家庭持ちかわからないので、イメージ画像に家族写真を利用すべきなのか判断できない
  • 世帯年収をイメージできないので、オファーする金額が高いのか安いのかわからないため、金額訴求が難しい

このようにターゲットを明確化していないと、オファーすべき内容やクリエイティブなデザインを考える際に、記載すべき内容の訴求ポイントにズレが生じてしまいます。

また、このようなターゲットだと、発送するリストもきちんと選別することができません。つまり、反響率が悪くなり、ムダな送付が増えてしまう可能性が高くなります。そのためできる限り下記のような項目を基に詳細なターゲット像を作成しましょう、

  • 年齢
  • 性別
  • 学歴
  • 居住
  • 職業
  • 会社の規模
  • 会社の立地場所
  • 役職
  • 世帯年収
  • 家族構成
  • 性格
  • 興味・関心事

送付するリストを決める

ターゲット像を明確化したらそれに当てはまるリストを決定しましょう。

リストを作成する際には、見込み顧客、休眠顧客、優良顧客の区別をしてリストを選定することが重要です。

優良顧客向けの内容のDMなのにも関わらず、見込み顧客に送付してしまうとDMの効果が薄れてしまいます。

また、リストは定期的に最新の状態を保つようにしましょう。

リストが最新でない場合も、ムダな送付が増え、施策全体の費用対効果が悪くなる可能性があるため、注意しましょう。

オファー内容を考える

戦略の概要を立て、ターゲット像が明確になったら、オファー内容を考えましょう。オファーとは、クーポンやノベルティなどの特典を提供して、ターゲットを惹きつけるものを指します。

例えば、下記のような内容が有効です。

業界
オファー内容
英会話教室 初月講習料無料
不動産 来月までのご成約で今なら◯万円キャッシュバック
美容室 ご家族やお友達の紹介で◯%off
アパレル ◯月末日までのご来店でノベルティプレゼント
オンラインシステム 有料会員と同じサービスを1ヶ月間無料体験可能

オファー内容を考える際には、「何のために実施するのか」、「そのために誰に配布するのか」を明確しましょう。これを明確にして置かないと不特定多数に当てはまる内容のオファーになってしまいます。不特定多数のオファー内容だと、ユーザーが「自分のためのDMじゃない。」と感じてしまい、すぐに捨ててしまう可能性が高くなります。

オファー内容の参考事例などについて下記記事で紹介していますので、こちらを基に魅力的なオファー内容を考えてみてください。

ターゲット像が明確になり、オファー内容も決まったら実際にDMを作成していきましょう。

ターゲットの性別・年代に合わせたデザインを考える

デザインを考えていくうえで、まず重要なのが、「ターゲットが好むデザイン」にすることです。

例えば、男性がターゲットなのに、全体がピンクなDMが届いたら男性の方はどう思うでしょうか?きっと違和感を覚えて捨ててしまうでしょう。また、高齢者の方がターゲットなのに、蛍光色ばかり利用しているDMが届いたら高齢者の方はどう思うでしょうか?読みにくいと感じてしまい、こちらもきっと捨ててしまうでしょう。

つまり、いくら見た目が美しくてもそのデザインがターゲットに合っていなければ、そのままゴミ箱に捨ててしまう確率が高くなってしまい、反響が下がってしまいます。

そのため、まずはターゲットの性別・年代に合わせたデザインはどのようなデザインが有効なのかを考えましょう。

文章の書き方を意識する

デザインを考える際に文章の書き方も重要です。特に「読み手が興味あること」を書くことが重要です。「読み手が興味あること」を意識して書くと、DMを読んだ方が興味を持ち、最後まで読んでくれる可能性が高くなります。

いくつかポイントがあるのですが、下記をまずは意識しましょう。

  • 「皆様」に向けて書くのではなく、「一人」に向けて書く
  • ターゲットの悩みを解決できるメリットを打ち出す
  • 親しみのある文章体で書く
  • 具体例を交えて書く

ついつい自社商品やサービスの特徴を多く書きたくなりますが、読み手を意識すると高い反響率が期待できますので、読み手を意識して文章を書くようにしましょう。

お客様の声や体験談などの事例を有効活用する

お客様の声や体験談などの事例を書くことも反響率を上げるためには有効です。

ユーザーの多くは、同じ内容で困っている人が、自身の検討している商品やサービスで問題を解決できたか、どんな人が利用しているのかなどを次のアクションを起こすための判断材料にしています。

また、事例を掲載することで、次のアクションを起こしやすくするだけでなく、商品・サービスの信頼性を高めることができます。

他のマーケティング施策と組み合わせる

DMを送った後に、お客さんからの反響をただ待つだけでなく、他のマーケティング施策と組み合わせることも反響率を上げるためには有効です。

DMとテレマーケティングを組み合わせる

DMを発送した後にテレマーケティングを行うことで相乗効果が期待できます。

開封率を高めることができるだけでなく、テレマーケティングを行う際に、既に送付している資料の内容に沿って話を進めることができるため、営業活動も効率よく行うことができます。

EメールとDMを組みわせる

EメールとDMを組みわせることも有効です。

EメールやメルマガはDMのように大きな予算がかけずにすぐに送付でき、ツールを導入すれば送ったメールを誰が開封したか確認することができます。

そこで、この特徴を活かし、さらにマーケティング効果を高めるために、まずはメルマガを送付し開封したユーザーのみに対してクロージングするためにDMを送るという手法が有効です。

DMの送付だけでも有効ですが、様々なマーケティング施策と組みわせることによりさらなる効果が期待できますので、自社にあった的確なマーケティング手法と組みわせてみましょう。

ダイレクトメール〈効果測定編〉

次にDMの効果測定の方法についてご紹介します。

DMの反響率を上げるためには、戦略を練り送付した後にしっかりと効果測定を行うことがとても重要です。効果測定を行わないと、今回発送したDMの効果があったのか判断できないだけでなく、次回以降に発送する際の改善を行うことができず、反響率を上げることが難しくなります。いくつか効果を行う際のポイントがありますので、ご紹介していきます。

ダイレクトメールの成功と失敗の基準

まず効果測定をするために抑えておきたいポイントが、成功と失敗の基準です。目的によって基準は変わってくることもありますが、今回は下記の基準をご紹介します。

  • 戦略で立てた目標が達成できているか
  • 受注までに至る勾配プロセスごとの数値はどうか
  • 益分岐点を割っていないかどうか

戦略で立てた目標が達成できているか

どのマーケティング施策にも言えることですが、戦略で立てた目標を達成しているかどうかが重要となります。

  • DM経由の問い合わせを◯%増加させる
  • DM経由の売上を◯%増加させる
  • クーポン利用を何件増加させる

目標については上記のように様々な目標を立てると思います。マーケティング施策を行ううえで、まずは立てた目標を達成できているかどうかしっかりと分析を行わないと、そもそも施策として適切であったのかどうか判断できなくなってしまいます。

そのため、まずは目標を達成できたのかどうかを確認しましょう。

受注までに至る購買プロセスごとの数値はどうか

B to Cの場合、DMを送付後に、すぐに商品・サービス購入に繋がり売上への貢献度を計算できる可能性が高いですが、B to Bの場合、そもそも受注まで長期期間を要する場合、すぐに効果があったのかどうか判断することが難しい場合もあります。

そのため、最終的な商品・サービスの受注数や売上単価などの最終的な購買プロセスの数値だけでなく、ユーザーのアクションごとに目標数値立て、それを分析し効果があるのかどうか判断しましょう。

損益分岐点を割っていないかどうか

損益分岐点、BEP(Break Even Point)とは、DMのコストを回収するために必要な最低限の購入や契約などの受注があったかどうかを指します。

BEP(件) = 総DM費 ÷ 粗利単価

この損益分岐点を計算することで、具体的に売上にどれくらい影響があったのかどうかを判断することができるため、より効果を可視化することができます。

効果測定の指標

では、具体的にどのような数値を効果測定指標にすればいいか見ていきましょう。

レスポンス率(反響率)

見積もり依頼や問い合わせなど受注に繋がるためのアクションを「レスポンス(反響)」と呼びます。

レスポンス率(%) = レスポンス件数 ÷ DM発送数 × 100

レスポンス率(反響率)を計算することで、受注に至らなかったけど、そもそもどれだけのレスポンス率があったのかを計算することができます。

CPR

Cost Per Responseの略で、レスポンス1件あたりの獲得単価を指します。

CPR(円) = 総DM費 ÷ レスポンス件数

レスポンス率と同様、受注に至るまでのレスポンスの獲得単価が計算できますので、DMの反響率を計算することが可能となります。

CPO

Cost Per Orderの略で、受注1件あたりの獲得単価を指します。

CPO(円) = 総DM費 ÷ レスポンス件数

CPOが高ければ高いほど、1件の受注にコストがかかっており利益が小さくなることがわかり、低ければ低いほどコストがかかっていないため利益が大きくなることが分析できます。

その他にも、引き上げ率、ROIなどの数値を計算する方法もありますので、詳細については下記記事をご確認ください。

効果測定の方法

では、実際に効果測定の指標を計算するためにどのような方法でデータを取得すればいいのか見ていきましょう。

クーポン券

来店時にクーポンを持参してもらう、Webサイトでの購入時にクーポンコードを入力してもらうなど行えば、成果を計測することが可能です。

どの人がクーポンコードを利用したかをより詳細に分析したい場合は、1人1人異なるクーポンコードを発行すると有効です。

アンケート

商品を購入してくれた人や店舗へ来店してくれた人にアンケートを取り、DM経由で購入や来店をしてくれたのか計測することも有効です。

DM専用URL・QRコード

Webサイトやページに誘導する際に、DM経由専用のURL・QRコードを利用することも有効です。

特にURLよりもQRコードであれば、ユーザーがいちいちURLを入力する必要がないので、オススメです。

分析の方法は様々ありますが、目的によって計測の方法が変わってきます。

例えば、Webサイトからの売上を増加したい場合は、クーポンコードを利用する、またはDM専用のOQコードを利用することが有効です。一方で、店舗での会員登録を増加させたい場合には、アンケートの方が有効です。

そのため、自社の目的にあった効果測定を行いましょう。

おわりに

今回は、DMの戦略の立て方と効果測定の方法についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

この2つを行うことで、売上増加に繋がるだけでなく、自社の見込み顧客、休眠顧客、優良顧客どんな方々なのかといった顧客理解を深めることができ、マーケティングだけでなく、営業や接客の改善にも役立てることができます。

そのため、しっかりと戦略を立て、効果測定を行うようにしましょう。

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