EC物流の仕組みとアウトソーシングする際のポイントとは?

2018.05.17物流記事一覧
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インターネット通販を運営するにあたって必ず必要なのがEC物流です。知っておいて損はない、EC物流の基礎知識と課題についてご紹介します。

EC物流とは

EC物流とは、何のことなのでしょうか。

まず、ECとは「Electronic Commerce」の頭文字をとったもので、日本語に訳すのであれば、電子商取引となります。

電子商取引というとなんだか堅苦しいようにも思えますが、インターネット通販で取引される商品を実際に顧客に届けるための物流システムを指しています。

実店舗がある従来の販売スタイルと違って、インターネット通販の場合、注文されたものを顧客に届けるために、必ず物流システムを利用する必要があります。また、通信販売の代引きシステムなどもEC物流システムのひとつとなります。

インターネット通販で物を買うことが非常に一般的になった今、EC物流は普段の生活やビジネスにおいて、切っても切り離せない重要な物流システムとなりました。特に、物を買うことと、配送という2つのサービスがあたかも一体化して捉えられるようになっっている今、EC物流は単に物を届けるという配送システムではなく、商品に付随したサービスという一面を要しています。

EC物流の特徴と流れ

インターネット通販の普及と物流そのものに対する顧客の考え方が変化しているなかで、EC物流は、ビジネスにおいても欠かせないものとなっています。そのようなEC物流の特徴と流れをご紹介します。

EC物流の特徴

EC物流には、ひとつの配送先に届けるべき物量が少量になる一方で、配送先の数が増えやすいという特徴があります。これは、EC物流の場合、個人宅が主な配送先となることが要因となっています。

一般消費者は大量にものを購入することが少なく、少量の注文を何度も繰り返す形で、物流システムを利用する傾向があります。そして、そのニーズに答えるために、大手通信販売会社のほとんどが数千円程度の注文で送料を無料にする…といったサービスを提供しています。

また、Amazonのように年会費を支払うことでたとえ数百円のものでも送料無料になり、かつ、時間指定やお急ぎ便のようなサービスを自由に選択できるEC物流システムをひとつの売りとしている企業もあります。

更に、ギフトラッピングや顧客のランクによって梱包をグレードアップするサービスなど、EC物流システムには、従来の物流システムとは全く異なる様々な要素があります。

EC物流の流れ

EC物流の流れは、基本的に以下のようになります。

  1. 入荷
  2. 検品
  3. 棚入
  4. 保管・管理
  5. (顧客からの)注文
  6. 流通加工・ピッキング
  7. 梱包・宛名作成
  8. 出荷

商品の入荷数に関しては、種類が多くなりひとつの商品の入荷数は少なくなる傾向があります。インターネット通販では、多くの商品を少量ずつ品ぞろえして販売するというビジネスモデルがあり、商品コードやバーコードによる管理とシングルピッキングが主な手法となります。

在庫管理

EC物流において最も重要な要素のひとつに、、在庫情報の管理があります。

少量の在庫で多種類の商品を取り扱うことが多いEC物流において、在庫管理は非常に重要です。在庫がないものを販売してしまう、逆に、在庫があるものを在庫なしと表記してしまう等の在庫管理ミスは、大きな損失や、消費者の信頼を損なう要因となる場合があります。

実店舗のように「陳列棚にないものは完売」「陳列されていなくても、スタッフがその場で在庫を確認して販売する」という方法とは異なり、、注文と支払いを受けてから発送するのがEC物流です。つまり、在庫管理ミスは、直接的に店舗の収益に影響を与えるものなのです。

EC物流とアウトソーシング

EC物流は、アウトソーシングされるケースが非常に多くなっています。物流アウトソーシングには様々なメリットがありますが、最大の魅力は、少人数で運営している販売店でも、システム開発のコストをかけることなく、専門業者の物流サービスを利用できるという点です。物流部分をアウトソーシングすることで、質の良いサービスを提供することが可能となり結果、顧客満足度があがるからです。

在庫管理や出荷などのバックヤード作業をアウトソーシングすることで、作業効率が上がり、手間を省くことができます。速達のようなサービスやお届け時間の指定など、物流システムは非常に複雑化しています。特に、小規模規店舗の場合はアウトソーシングするほうが賢い選択と言えます。

EC物流の課題

従来の物流とは異なる要素が多いEC物流には、課題もあります。確立されたシステムがあるようにも思えますが、いったいどのような課題があるのでしょうか。

配達のサービスが売主の評価につながる

インターネット通販の普及で、物を買う、配達してもらうという今まではふたつのサービスとして取られていたものが、宅配サービスまで含めてひとつのサービスであるというとらえ方が広がっています。また、顔が見えない取引となるインターネット通販の場合、注文から手元に届くまでのすべての工程が評価対象になってしまうのです。

つまり、配達の品質まで、売主の評価に直結することが多々あります。例えば、配達時間帯の指定や梱包の丁寧さ、そして、荷物の取り扱い方、配達員のマナーまですべてが顧客の評価対象となってしまうのです。

そして、日時の指定などがされている場合は、その指定時間に必ず届けることが顧客にとっては商品の質と同じくらい重要な要素でもあるのです。希望の日時に届くなら…という理由で商品を注文する顧客も少なくありません。

例えば、インターネット通販でマグカップを購入したとしましょう。とても珍しいマグカップでなかなか手に入らないもの…商品が届けられるときに外装の箱にへこみがあったら…もし、破損していたら…。同じものを店舗側が準備できるならまだしも、代わりがないものや、必要な日程が決まっているものだった場合は取り返しがつかないのです。

インターネット通販の口コミを見ていると、配達時間の指定や梱包に関する書き込みが非常に多くみられます。また、配達員のマナーが悪いから配送業者を変えて欲しい…という要望が店舗に届くことも珍しくありません。

ほとんどのEC物流がアウトソーシング化されているという中でわざわざ自社で配達員まで調達することはできません、にもかかわらず、荷物の取り扱いや配達員のマナーまで売り主が関与することはできないのです。

課題を解決するためには

上記のようなEC物流の課題を解決するために必要なことは、、どの会社の物流サービスを利用するのか…をコストだけで決めずに、その物流会社の評価やサービスの質を考慮して選定するという点です。

また、業務委託契約の内容をしっかりと吟味することはもちろん、実際に保管やピッキングしている現場の作業員とのコミュニケーションをとっておくことも重要です。

おわりに

インターネット通販が一般的になった今、商品そのもの価値だけでなく、消費者の手元に届くまでのすべての要素が、一体化したサービスとしてとらえられるようになりました。その中で、EC物流のシステムはますます複雑化しています。

顧客からの評価対象の大きなウエイトを占めている物流サービスの基本と課題、そして解決策を知っておくことで、安心して利用して頂ける店舗運営をしていきましょう

 

タグ : コスト削減
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DM Watch 編集部

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ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引9,000社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。