在庫管理の重要性と適切に管理する方法とは?

2019.06.06物流記事一覧
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近年一般の小売業や卸の業者がネット販売などの通販業を始めるケースが増えているのですが、企業によっては適切な在庫管理がされていないケースがあります。

最近は法人でも個人でも簡単にネットショップを作ることができ簡単に参入できるようになったのですが在庫管理方法についての知識が乏しいまま始めてしまうと確実に損をしてしまいます。

商品の種類ごとの数量を把握していれば在庫管理はできていると考える人も多いかと思いますが、それだけでは損失に気づけなかったり経費が増えてしまったりと会社の経営は上向いていきません。

今回は適切な在庫管理について解説します。

在庫管理とは?

通販や店舗などの小売業、また製造や物流業など商品を取り扱う業者で必ず必要になる業務が在庫管理業務です。

在庫管理とは商品の数量だけでなく状態や商品情報などがデータと実物で一致しているかどうかを管理する業務のことです。

各商品や材料がストックされている場所や数量はもちろんのこと、その商品は良品か不良品か、または何個不良品なのかなども管理され、各商品がいつ何点入荷され、どこ宛に出荷されたかなどの入出荷データも共有できるようになっています。

さらに商品などによっては消費期限やサイズなど個別の情報も管理されています。

これらの数量や情報が日々の入出荷や検品などで更新され、企業ごとに期間は違いますが「棚卸」業務でデータと実物の情報の差異をチェックして修正しています。

在庫管理の重要性

適切な在庫管理を行うことでこれらのメリットがあります。

余剰在庫が減り、欠品がなくなる

在庫数がデータ上でも実物でも適切に管理がされていることで商品ごとに適正在庫が何個かを割り出すことができます。

そのため現在不足しているのかそうでないかが分かるため、発注のしすぎや発注するタイミングを逃すことがなくなります。

需要の予測ができ、今後の売上戦略を立てることができる

在庫がいつどのくらいのペースで減っているのかが管理システム上でわかるため売れ線の商品や売れていない商品がひと目でわかります。

売れている商品の追加発注ペースを考え、在庫過多になっている商品を安売りするなどの戦略を立てることができます。

生産性が向上する

在庫管理が適切に行われていると前述したように効率の良い発注ができるため急遽の発注作業が発生する、過剰発注のキャンセルをするなどの対応がなくなり、フォロー作業の人件費を改善することができます。

また在庫問合せにも即対応できる、在庫不足や過多の商品のリストアップなども即座に行えるため、業務の生産性が向上します。

キャッシュフローが増える

キャッシュフローとは社内のお金の流れを表しており、商品在庫がいつどのように入出荷され、何点ストックされているかを把握することで入出金管理も紐付けることができます。

商品を出荷して販売時した利益(キャッシュイン)や発注時の支払い(キャッシュアウト)などの管理が容易になります。

在庫管理が難しい理由

在庫管理が適切に行われていれば企業にとって大きなメリットとなるのですが、在庫管理業務は様々な理由でミスや相違が発生してしまいます。

商品が入出荷を繰り返した帳簿上、データ上での在庫数を理論上在庫と呼び、実際に目視で確認した数の事を実在庫と呼ぶのですが、どうしてもこの2つの在庫が結びつかない、差異が発生してしまうことがあるのです。

理論上在庫と実在庫がずれる原因としては様々なものがあります。

ストック管理が煩雑になり、同じ商品を異なる2箇所にストックしていたため目視での確認が漏れてしまい、1箇所分の実在庫が理論上と合わないという差異。

また商品を入荷させたのにデータに反映し忘れた、不良品の登録を忘れたため販売可能な在庫数が狂ってしまったなど作業中の人員的ミスでも差異が発生します。

大量の商品を取扱い多くの人員を使えば多少のミスは発生するのは致し方ないのですが、ミスの原因を洗い出し改善し続け、ミスや差異をいかに少なくするかが各企業の大きなテーマとなっています。

ズレが生じない在庫管理を実施するための注意点

作業効率化を行う

毎日行われる基本業務である入出庫や検品作業を効率化することでスタッフたちに余裕が生まれミスが軽減し、在庫管理がよりシンプルになり在庫のズレを軽減させることができます。

物流や通販業ではストックされた商品を指示通りに取り出して出荷場に持っていく作業の事をピッキングと呼んでおりこの業務には多くの人員やコストが使われています。

そのためピッキング業務を効率化することで大幅な業務改善、コスト削減になるのです。

例えば必要な商品が記入された紙を持ってスタッフが該当の棚まで行きピッキングしていたとすると、商品ごとにストックされている位置がバラバラなのでスタッフの歩く距離や時間に無駄が出てしまいます。

ですがこのピッキング用の用紙の並び順を棚の番号ごとに並べるなどの改善をすることにより効率化ができます。

また、この方法は「シングルピッキング」と呼ばれるお客様の受注1件ごとにピッキングしていく方法ですが、大量購入が多い倉庫や注文数が多い倉庫では「トータルピッキング」という方法もあります。

トータルピッキングとは本日全ての注文をまとめ、商品ごとに何点必要なのかを割り出して一気に商品を必要数だけピッキングして集め、その後お客様の注文ごとにまとめていく方法です。

大量注文や複数購入者が多い通販倉庫などでは圧倒的なスピード化ができるトータルピッキングを用いることで大幅な業務改善ができた企業も多く存在します。

物流の在庫を一元管理する

今やネット通販が当たり前になった世の中で、通販用と実際の店舗用の在庫をまったくの別物として分けている物流業者がいますが、一元管理することであらゆる作業を効率化することができます。

それぞれの商品の在庫数を通販用に何点、各店舗に何点ずつあるかを表示させられれば通販サイトでも実店舗でもお客様からのお問合せに瞬時に対応でき、取り寄せが簡単になります。

また通販を含むどの店舗の在庫が少なくてどこが余っているかがひと目で分かるため発注や通販と店舗間での在庫移動などがスムーズに行えます。

通販の在庫と実店舗の在庫を確認するときにそれぞれ別のシステムを利用していると対応が遅れズレや見間違いなどが多くなってしまうため、一元管理で業務をスリム化させると良いでしょう。

システムを導入する

在庫を通販用と実店舗用で一元管理できるシステムは倉庫用管理システムとして法人向けに販売されています。

発注先の相手企業や出荷先の企業とデータ連結され、EDI(Electric Data Interchange)と呼ばれるオンラインシステムを使うことで、業者間で在庫数や取引履歴の共有、さらに自動発注などが可能で業務コストを軽減することができます。

またWMS(Warehouse Management System)と呼ばれる倉庫業に特化した管理システムを使うことでストック場所や在庫数だけでなく、商品が移動した履歴も分かりピッキング時にストック場所ごとにリストをまとめてくれるため、大幅な業務改善ができミスも軽減させることができます。

WMSの機能を使えばピッキングをデジタル化させることができ、トータルピッキングやシングルピッキングの仕分け、また近い棚の商品をまとめて指示を出すなどスタッフの作業効率を大幅にアップさせることができます。

おわりに

小売や通販、物流業で在庫管理は欠かせない業務となっており、毎日何名ものスタッフが作業しています。

在庫管理システムを使い業務を効率化してスタッフ1名につき日たった1分でも早くなったとしたら、スタッフが100名いる会社では1日100分、1ヶ月で3,000、1年で36,000分となりたったこれだけでも年間600時間の人件費が削減されることになります。

在庫管理システムは販売しているほとんどの企業で自社の業務内容に合わせた機能のカスタマイズが可能です。

現在アナログで商品を入出荷させている企業はどの工程をどのように改善すれば効率化ができるかを考え、システムを導入して経費の削減、会社の成長に繋げましょう。

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DM Watch 編集部

DM Watch 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引9,000社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。