EC・通販物流における課題とその解決策

2019.07.11物流記事一覧
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EC業で売上の増加施策を検討する場合、最初に商材の選定や広告出稿で解決できると考えがちです。しかし、実際は在庫管理や商品発送などの各フローにおいて多くの問題が発生しているケースも多く、適切に把握しなければ対応できません。

また、各課題は見落としてしまう内容もあるため、一つひとつ慎重に見極めなければいけません。適切に対処するためには、それぞれのケースと解決策を事前に把握し、準備しておくことが大切なのです。

各場面で起こる課題と売上を増やすために必要不可欠なその解決策についてご紹介していきます。EC・通販の事業者の方は、この機会に自社の課題が各事例に当てはまっていないか確認し、解決に向けて行動してみてください。

売上を増やすためには様々な課題を解決する必要がある

EC・物流業における課題と聞いて多くの方が思い浮かべるのが、商品力やECサイトのSEO対策、在庫管理ですが、他にも以下2つの課題が生じる可能性があります。

1つ目は、顧客対応に関連する課題です。EC・物流業ではお客様と対面で対応する機会がほとんどありません。しかし、商品発送時やトラブル発生時の電話対応、受発注時に顧客対応する機会があります。

2つ目は、商品の発送時の課題やトラブルです。例えば商品が到着した際の破損・汚れなど、不良に関する顧客対応です。対応を1つ間違えてしまうと、リピーターになってもらえないばかりか、クレームや評判低下を招きかねません。

商品受注時の顧客対応の際にも常に危機意識を持つことが大切です。続いてこれら各課題を4つに分けて解説します。

在庫管理でよくある課題と解決策

ECや通販物流における課題として、まず在庫管理について考えてみます。在庫管理に関する課題は経営方式や出店方式によって異なるため、状況別に解決策を考えることが必要です。

ここでは複数のECを出店しているケースと、実店舗とECサイトを連携させているケースに焦点を当てつつ解決策もご紹介します。

在庫管理でよくある課題

ECと実店舗の連携における課題として挙げられるものは、在庫バランスを間違えてしまうことです。複数のECを出店している場合は、各ECの在庫を同時並行で処理する必要がある一方、均等に商品を振り分けた際に問題が発生します。

例えば、あるECで在庫切れを起こしている状態で、もう一方のECでは在庫が余っているとします。一方のECは売れている証拠ではありますが、結果的に在庫管理を間違えたことで機会損失に繋がりました。

この課題は、実店舗とECを連携している場合にも起きるため、早い段階で対策をする必要があります。

解決策

複数サイトに出品している場合、もしくは実店舗と連動したECで起きやすい在庫調整の課題を解決するためには、一元管理ソフトを導入してみるのがおすすめです。

在庫管理の一元管理ソフトとは、複数のECサイトや実店舗とECサイトの在庫管理を自動で連携するシステムになります。

そのため、1商品・1サイトごとに手動で確認や調整をする必要がありません。また、自動返信機能やそれぞれの注文を一覧で簡単に管理できるので、在庫管理に関する機会損失を抑えることも実現可能です。

ソフト導入コストと機会損失は、天秤にかけるまでもありません。まずはソフトの導入と社員がそれを扱えるようになるための研修を始めましょう。

商品受注でよくある課題と解決策

EC・通販物流で起こる課題の2つ目は、商品受注に関連する事象です。

商品受注とは、注文管理や注文時の顧客対応から出荷までの作業です。売上が伸びない原因の1つに、この商品受注が関連している可能性もあるため、原因を特定できていない場合は商品受注から調査してみます。

それでは商品受注で発生する課題と解決策についてご紹介します。

商品受注でよくある課題

商品受注でよくある課題とは、顧客からの商品情報や注文に関する問い合わせ対応です。ECサイトではサイト管理者と注文者がお互いの顔を見ることができないだけではなく、商品を手に取って確認することができません。

最近ではサンプル品を送り、試してもらった上で購入を検討してもらうサービスも登場していますが、管理作業・対応が増えるため容易に導入できないというデメリットもあります。

そのため、電話やメールにて、顧客からの質問に対応するのが一般的。

そして、商品受注時に注文管理を間違えるなどのヒューマンエラーを引き起こすことで、修正が必要になり、結果的に出荷業務が遅延してしまいます。

受注時の課題は意外に多いのです。

解決策

商品受注時に発生する課題を解決するためには、メールや電話対応の遅れや二重返信など、顧客に直接ストレスを与える要因を減らすことが有効です。

自社のスタッフ人数に対して作業量が増加した場合は、遅延やミスが発生しやすい状況になりますが、放置してはいけません。

情報の共有化と、スタッフや管理者同士の密な連携が必要です。二重返信や顧客への返信遅れは、ヒューマンエラーであり100%自社の課題です。

また、情報共有することで少なくとも返信済みの連絡については、担当者を変更しても確認できます。また、管理者が優先順位の高い作業を整理した上で、各スタッフに指示出しを都度行うことも必要です。

他にも定期的な外部・内部研修や、スタッフ1人1人に考えさせる意識付けを徹底することでヒューマンエラーを抑えられるようになります。

商品発送でよくある課題と解決策

商品発送とは、文字通り商品発送に関する手続きから、梱包や確認を中心とした作業です。既に売上が発生しているため意識しにくいですが、リピーターを増やすために必要な作業ですので、ここで今一度再確認しましょう。

それでは商品発送でよくある課題と解決策をご紹介します。

商品発送でよくある課題

商品発送でよくある課題として挙げられるのは、誤発送や梱包の不具合による破損、不良品の発送や梱包間違えなどです。

これらの課題もシステムではなく、担当者のヒューマンエラーによって起こる改善可能な課題です。

解決策

商品発送時に起こりやすい課題を解決するためには、発送代行サービスを利用してみるのも1つの手です。文字通り商品発送に伴う作業を全て代行し、梱包や発送業務をプロが担うので、誤発送や梱包不具合件数を抑えることが可能です。

いわゆるアウトソーシングになるため、外注費用に懸念を抱くこともありますが、自社スタッフを雇用し、研修させる手間と費用を考えればどちらが効率的かは明白でしょう。

商品発送後の顧客対応でよくある課題と解決策

売上が確定し商品発送も完了した場合、売上に関する直接的な課題を考える機会は少ないです。しかし、商品発送後に発生している課題は、売上に影響していることも多いため、こちらについても解決策を模索する必要があります。

商品発送後の顧客対応を中心に課題と解決策をご紹介します。

商品発送後の顧客対応でよくある課題

商品発送後の顧客対応でよくある課題は、開封時の商品破損による無償交換の問い合わせを要求される場合や、自社にミスはないものの顧客から何らかのクレームを受けた際の対応です。

配送中の振動などで商品が割れたり汚れが付着したりといった不良は、意図が無くとも顧客離れを生じさせてしまう可能性が高く、対応1つでリピーターとして再度購入してもらえるかが変わります。

一方、自社に原因が無くともクレームトラブルに発展するケースもありますが、全てのクレームに時間をかけてお詫びをする方法が必ずしも適切とはいえません。

解決策

発送後の顧客対応に関する解決策としては、まず事実確認を慎重に進めつつ丁寧な対応を続けることです。商品発送後に起きたトラブルは、必ずしも自社の責任とはいえません。

実際に何が起きたのか顧客から確認を取るまで、安易なお詫びや返金・返品は控えるのが基本になります。

しかし、自社の責任が認められた場合は、速やかにお詫びと返品もしくは返金を行い、再発防止に関するメールも送るなど、誠心誠意対応します。

一方、自社の責任と認められない事象や顧客の注文ミス、不在表の見落とし、受け取り後の破損などはお詫びではなく丁寧な回答に留めてことが必要です。

おわりに

EC業は物流サービスと一体化しているため、顧客から見ると発送時・発送後の対応についても評価に入ります。

在庫管理や商品力、自社サイトのSEO対策も勿論必要ですが、商品の梱包や問い合わせ対応、不具合等の対応に関しても質を高めることが売上に繋がります。

在庫管理から商品発送後の顧客対応に関する課題と解決を確認し、1つずつ実行していき顧客から信頼されるECサイト作りを実現しましょう。

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DM Watch 編集部

DM Watch 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引9,000社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。