顧客満足度を向上するための物流品質管理のポイントとは?

2019.03.22物流記事一覧
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物流業務において、顧客満足度を上げるためには、納期を守り、ミスをなくすことが重要ですよね。

しかし、すべての工程においてミスをゼロにすることは不可能に等しいです。そこで重要なのが「物流品質管理」です。

今回はそんな「物流品質管理」についてみていきましょう。

物流品質管理とは?

「物流品質管理」とは、言葉のとおり「物流品質」を「管理」することです。

「物流品質」とは、物流業務におけるサービスの質であったり、作業の質のことです。

そしてここでいう「管理」とは、物流品質を項目に分け、一定のバロメーターを設定し、その数値を定められた水準以下に抑えることを指します。

品質を下げてしまう要因は、作業におけるミスですが、ミスをゼロにするのは不可能に等しいです。ミスを限りなくゼロに近づけることは出来ますが、そのためには、一つの作業に多くの時間をかけたり、ミス削減の仕組みに多くのお金をかけることになります。

しかし、かける時間とお金には限りがあります。

そこで、物流品質にある一定の水準を設け、その水準を下回らないように管理することが重要なのです。

また、顧客にとっても、この物流企業はこの項目に関してはこの水準の品質を持っている。という判断をすることが出来、安心して業務を依頼することが出来るのです。

物流品質管理のポイント

さて、先程から物流品質という言葉を使ってきましたが、物流品質とは具体的にはどのような項目があるのでしょうか。

物流品質とは大きく以下の7つの項目に分けることが出来ます。

  1. 納期品質
  2. 商品品質維持品質
  3. 正確性品質
  4. 事故防止品質
  5. 環境貢献品質
  6. 印象品質
  7. それ以外の品質

それぞれ詳細を見ていきましょう。

(1)納期品質

輸送、配送における顧客と約束した指定日程、指定時間をどれだけ遵守できるかの水準です。具体的には、遅延や欠品の発生率をどれだけ抑えられるかが重要視されます。

顧客が最も重要視する項目の一つです。交通渋滞を予測できるかというデータ分析や、適切な業務・時期に適切な人員数を配置できるかがポイントになります。

(2)商品品質維持品質

輸送、配送する荷物の機能や品質を維持して顧客に届けることが出来るかの水準です。具体的には、変形・変質の有無、汚れや破損の有無、冷蔵・冷凍品の鮮度・温度管理などが挙げられます。

こちらの品質水準も顧客が大きく重視する項目です。破損など取り返しのつかないトラブルにつながりかねないため、常にスタッフの意識や作業の質を保つマネジメントが出来るかがポイントになります。

(3)正確性品質

予め決められた物流作業・内容を守ることが出来るかの水準です。配送すべき品物や量を間違えていたり、配送先を間違えていたり、伝票記載ミスなどが挙げられます。

こちらも人員の不足による確認漏れやスタッフのプロ意識の低下によって起こるため、人員配置やマネジメントが出来るかがポイントになります。

(4)事故防止品質

人身に関わる事故の発生率に関する水準です。交通事故や物流センター内での事故、労働災害、作業事故などが挙げられます。

こちらは顧客満足度向上というよりも、社内スタッフや社会への評価につながる項目です。

直接的に物流業務の品質には繋がらないことが多いですが、人命にかかわる問題のため、非常に重要な項目です。

(5)環境貢献品質

地球環境への貢献に関する水準です。排気ガス対策や二酸化炭素の削減、廃棄物削減などが挙げられます。

こちらも直接顧客満足度につながる項目ではありませんが、近年非常に重視されている項目です。

企業の社会的責任(CSR)を重視する会社が増えてきています。そのため環境問題におけるCSRを重要視する顧客にとっては重要なポイントと捉えれているかもしれません。

また、社会的な評価の向上にも繋がる重要なポイントです。

(6)印象品質

直接顧客と接するドライバーをはじめ、物流業務を担っている人間に対し、顧客が感じる態度や印象の水準です。ドライバーの対応マナーやクレーム対応などが挙げられます。

こちらも直接大きなトラブルなどには繋がりにくい項目ですが、非常に重要視されます。トラブル対応の際の対応態度やマナーがしっかりしていれば、逆に顧客満足度の向上に繋がることもあります。

継続取引をするか否かにも影響する大切なポイントです。

(7)その他の品質

問い合わせに対する回答スピードや完了報告、資料報告などが挙げられます。

物流機能ごとに考える物流品質管理のポイント

また、物流品質管理のポイントは以下の6つの物流機能ごとに考えることもできます。

  1. 輸送
  2. 保管
  3. 荷役
  4. 包装
  5. 流通加工
  6. 情報

順に見ていきましょう。

(1)輸送品質

輸送は、商品を生産場所から消費者まで移動させる行為です。輸送手段は「トラック輸送」「鉄道輸送」「海上輸送」「航空貨物輸送」などがあります。

輸送品質を上げるために重要なことは、輸送機材・方法は適切なものが使われているか、到着時間は守られているか、積載効率は十分保たれているか、輸送コストは抑えられているか、輸送事故は最小限に抑えられているかなどが重要なポイントです。

(2)保管品質

保管は、生産と消費の時間的ギャップを埋める行為です。倉庫、物流センターに保管し、適切な場所に保管されているか、保管温度や湿度は適切か、棚卸の精度は高いか、保管量やスペースは適切かなどを管理することが重要なポイントです。

(3)荷役品質

荷役とは、商品を倉庫などに入庫したり、保管場所まで運んだり、出庫する行為をさします。入出庫のスピードは適切か、検品のミスは最小になっているか、作業スピード・生産性は高いかなどが重要なポイントです。

(4)包装品質

最適な包装資材が使用されているかで、物流の品質は大きく左右されます。また、より多くの資材とお金を使えばよいのではなく、最小の資材とお金で十分な包装がされているかをチェックすることが重要なポイントです。

(5)流通加工品質

流通加工は、倉庫や物流センター内で、商品に加工を施すことを指します。

加工する機材は適切なものを使われているか、品質を保ちながら加工が出来ているか、作業スピード・生産性は十分か、などが重要なポイントです。

(6)情報品質

情報システムを用いて、物流業務の効率化をサポートすることが重要視されています。情報システムには、WMS(倉庫管理システム)や「TMS(輸配送システム)」などがあります。

WMS(倉庫管理システム)などの管理システムは適切なものが使われているか、適切な使い方をしているか、入力ミスは少ないかなどを管理・確認することが重要なポイントです。

このように物流品質管理は様々な方向から考えることができます。

おわりに

物流品質管理は、物流事業を行う上で非常に大切です。

コスト削減を行う際は、ただコストを削減するのではなく、物流品質を維持することを意識したコスト削減をすることが必要です。

 

タグ : マーケティング
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DM Watch 編集部

DM Watch 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引9,000社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。