紙媒体広告の種類とそれぞれのメリット・デメリット

2019.07.22DMの企画・デザイン・印刷記事一覧
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WebメディアやSNSが発達し、私たちはさまざまな媒体から情報を得るようになっています。そのため、「紙媒体に広告を出しても、望む効果が得られるのか?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。

確かに、紙媒体市場は縮小方向にありますが、一方でオムニチャネルの観点からのマーケティング施策や、通販業者のカゴ落ち対策としては紙媒体広告(特にDM)が有効に活用されています。

ここでは、今後の紙媒体広告活用に関するメリット・デメリットについて、紙媒体広告の基本をふまえてご紹介します。

紙広告のメリットとデメリットとは?

現在の広告の中で大きな割合を占める「インターネット広告」との比較をメインに、紙広告のメリットとデメリットをまとめます。

メリット

信頼性が高い

紙媒体そのものがWebよりも信頼度が高いイメージがあるため、そこに広告を掲載することで「信頼できる商品・サービスだ」という印象を与えられます。

中高年以上に強い

若い世代と違ってWebに親しみの少ない中高年層にとっては、紙媒体での広告で訴求すると効果が期待できます。

保管してもらえる

雑誌やチラシは手元に残ります。すぐには購入につながらない場合でも、ふとした時に手にとって検討してもらえるかもしれません。

五感に訴求し、印象を強められる

紙という物理的なものを通して情報を伝えられるので、文字情報プラスアルファの印象付けが可能です。例えば、チラシの紙質にこだわったり、香りをプラスさせたりすると、記憶にも留まりやすくなります。

デメリット

即時性がない

インターネットを介しての広告は、最短で当日に運用が開始できます。しかし、紙媒体の場合はデザインの作成後に印刷して配布するという工程があるので、どうしてもタイムラグが生じます。計画的なプランニングが必要です。

どのくらい読まれたかがわからない

インターネット広告の場合は、閲覧回数などのデータを取得できますが、紙媒体は配布や掲載以降のデータが取りにくいです。広告の訴求が弱かったのか、そもそも読まれなかったのかなどの効果検証が難しくなります。

修正が難しい

一度印刷をしてしまうと、修正は容易ではありません。時間もコストも掛かります。裏を返せば、それが信頼性につながっているとも言えます。

情報量が制限される

Webでの広告展開は、基本的に情報量にこだわらずに内容を作ることができます。いわゆる「縦長ページ」のように、商品の魅力やクチコミ・レビューなどをふんだんに盛り込んだ広告が作れます。

しかし、紙媒体の場合は枠に制限があるので、載せられる情報に限りがあります。どれを載せるかという取捨選択が迫られ、編集にスキルが求められます(その分、お客さんからすると「情報がまとまっていて分かりやすい、という側面もあります)。

拡散力が低い

一瞬で多くの人に情報を伝えられるインターネット媒体とは違い、紙広告は伝えられる人数に制限があります。

紙媒体広告の種類

新聞広告

新聞に掲載される広告です。

メリット

  • 社会的信用が高く、特に中高年層への訴求に強い
  • 紙媒体広告の中では、掲載までの期間が短い

デメリット

  • モノクロでの掲載がメインなど、デザインに制限がある
  • 購読者層に偏りがある
  • 毎日紙面が変わるので、再読率が低い

雑誌広告

雑誌内に掲載される広告です。コンテンツの一部のように作成する記事広告もあります。

メリット

  • 雑誌の読者層が絞られているので、ターゲティングができる
  • 何度も読み返してもらえる可能性が高い
  • 写真を交えてビジュアルで訴求できる

デメリット

  • 掲載までの期間が長い
  • 読み飛ばされる可能性がある

フリーペーパー

地域ごとに無料で配布される情報誌です。各地域に密着した情報が豊富です。

メリット

  • 地域でターゲティングできるので、実店舗などの紹介に強い
  • 新聞広告や雑誌広告より費用が安い

デメリット

  • 配布エリアや部数が限られる
  • ニーズが有る見込み客のみのターゲティングが難しい

折込広告(チラシ)

新聞等に折り込まれたチラシ広告です。

メリット

  • 配布地域や日時による絞り込みができる
  • 高齢者や主婦層に強くアピールできる
  • 予算や情報量に合わせて紙質や紙のサイズを変えられる

デメリット

  • 届けられる読者層が制限される
  • 開封されない可能性がある

チラシ

自分で作成し、商品と同梱したり実店舗で配布したりして配るチラシです。

メリット

  • デザイン費・印刷費だけで導入できる
  • 自分のサービスや商品に興味がある人にだけ届けられる
  • 既存顧客へのアプローチができる
  • 紙質やサイズなど、自由に内容を決められる

デメリット

  • 配布する場所を自分で考える必要がある
    (直接配布する、ポスト配布する、実店舗に置く、掲示する 等)
  • 効果測定が難しい

DM

チラシやお知らせを作成し、それを郵送やメール便で送るマーケティング施策です。

メリット

  • 自分のサービスや商品に興味がある人にだけ届けられる
  • 手元に届けるので、読んでもらえる可能性が高い
  • 既存顧客へのアプローチができる
  • 紙質やサイズなど、自由に内容を決められる

デメリット

  • 送付先のリストを確保しておく必要がある
  • 印刷費などに加え、郵送の費用や手間がかかる

2018年 日本の広告費からみる紙媒体市場

2018年の日本の広告費によると、やはりインターネット広告の成長が顕著で、総広告費の1/4を超えているというのが現状です。5年連続で2ケタ成長を遂げており、今後もその傾向は変わらないと予想されます。

公益財団法人全国出版協会の発行する「2017 出版指標 年報」によれば、月刊誌・週刊誌ともに発行部数は年々現状傾向が止まりません。新聞も同様です。

紙媒体広告は衰退していない!?

市場規模としては減少傾向にある紙媒体ですが、広告としての信頼性は高く、依然として有効なマーケティング施策です。

例えば、インターネットだけでなく実店舗などのあらゆるチャネルを連携させて行う「オムニチャネル戦略」においては、顧客との接点を保つために紙媒体での広告が非常に重要です。新聞などの発行数が減少する中、エリアマーケティングの代替策としてチラシをポスティングする方法も見直されています。

ECショップを運営されている方の場合、「カゴ落ち」(ショッピングカートに商品を入れたものの、途中で離脱してしまう)の対策としても有効です。カゴ落ちしたユーザーだけをターゲットにDMやチラシを送付すれば、購入の動機づけができる可能性があります。

上記のように、紙媒体そのものの市場は減少傾向にありますが、その特徴や強みを活かすことで有効なマーケティング施策として活用されています。中でも、細かくターゲティングできて内容の自由度も高いDMの有効性が見直されています。

アメリカ合衆国郵便公社が2017年に発表した調査結果によると、ミレニアル世代の90%が「DMは信頼性がある」、57%が「DMを見て商品の購入可経験がある」と回答しています。デジタルネイティブ世代には紙媒体広告が新鮮に映り、効果が期待できるのかもしれません。

おわりに

インターネット広告の成長がめざましく、紙媒体での広告展開は「古い。効果がなさそう」と思われている担当者も多いかもしれません。

しかし、紙媒体ならではの良さは不朽で、今も有効な施策として活用されています。インターネットでの情報が溢れているからこそ、紙のよさが見直されているのかもしれません。今後のマーケティング施策を考える上で、紙媒体広告も上手に活用されてみてはいかがでしょうか。

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DM Watch 編集部

DM Watch 編集部

ディーエムソリューションズ㈱のダイレクトメール・物流のエキスパートメンバーで結成。法人取引9,000社以上の実績にもとづいた、DMの反響アップ、コスト削減、業務改善などに役立つ情報を続々発信していきます。